こん〇〇は!いつもご訪問いただきありがとうございます。
前回の投稿から約ひと月ほど更新間隔が開いてしまいましたが元気でやっておりました(汗)
当ブログと長年お付き合いいただいている読者の方なら”あぁ、またあの季節か?”とお気づきの方もいらっしゃったのではないでしょうか?
当ブログと長年お付き合いいただいている読者の方なら”あぁ、またあの季節か?”とお気づきの方もいらっしゃったのではないでしょうか?
陸奥湾で盛んにおこなわれているホタテ養殖では毎年秋になるとホタテ稚貝の分散作業というのを各漁業者が行います。
数ミリのホタテ(稚貝)を沖合で養殖カゴの中で少しづつ成長させていく過程で成長に合わせ養殖カゴの中で育てる稚貝の数を減数分散します。
数ミリのホタテ(稚貝)を沖合で養殖カゴの中で少しづつ成長させていく過程で成長に合わせ養殖カゴの中で育てる稚貝の数を減数分散します。
狭い養殖カゴの中で密集状態に稚貝を入れたままにすると成育に悪影響を起こすのでこれは欠かせない作業なのです。
稚貝分散作業は一般的には一旦沖合から養殖カゴを引き揚げて岸壁で露天の下、人数をかけて行います(沖合でそのまま船上で行う漁業者もいます)
稚貝分散作業は一般的には一旦沖合から養殖カゴを引き揚げて岸壁で露天の下、人数をかけて行います(沖合でそのまま船上で行う漁業者もいます)
春のホタテの耳吊り作業と秋の稚貝分散作業は人手が必要なので漁業者以外にこの時期は親戚、知人などの伝を頼りに人を集めて行うので普段漁師でもない自分もこの時期ばかりは親戚の漁師さんのお手伝いに駆り出されます。
御多分に漏れずこの作業も人手不足が深刻です。

漁港の岩壁での作業は午前6時ちょっと前から始まります。
この時期(10月中旬~11月初旬)はまだ真っ暗です。
※作業が始まる頃にはなんとか陽が昇りますよ
私はだいたいこの作業期間中は朝4時半に起きて5時半過ぎにクルマで家を出て約5分で漁港に到着です。
漁港の岸壁で沖から養殖カゴを引き揚げて戻って来る船を待ちます。

船が沖から引き揚げて来た養殖カゴです。
※黄色いカゴは岸壁での作業用
30cm四方くらいのピラミッド型のカゴが10段くらい繋がって1セット(1本)となっていてこの中に分散前の稚貝がまだびっしり入っています。
この養殖カゴは”パールネット”と呼ぶそうです(商品名かも?)

お取引のある業者さんのサイトから拝借した画像です。
このようなピラミッド型のカゴ(1段)の一辺にホタテの出し入れ口(上の画像の赤い矢印部分)があって”ほろう”作業の際はカゴを振ってここから稚貝を排出します。
逆に稚貝を戻すときには手で入れる枚数分の稚貝を握ってカゴに入れます。
養殖する海域の水深によってこのかごの段数が変わります。
養殖する海域の水深によってこのかごの段数が変わります。
うちの船の場合は10段で1本となります。


養殖カゴの中の稚貝を人の手で一旦大きなカゴに取りだします。
こちらではこの作業を”ほろう”と言っています。
養殖カゴに入っていた稚貝が黄色いカゴに貯まっていきます。

”ほろった”違いを選別機にかけて小さいものやごみを振るい落とします。
私はもっぱらこの作業担当です。
この作業ばかりやっているわけではなくフォークリフトでパレットに積まれた養殖カゴを移動させたり船に積み込む養殖カゴを岸壁に並べたりと選別後に出たホタテ残渣(ざんさ:ゴミ)を軽トラで指定場所まで捨てに行ったりと忙しいです。
こちらではこの作業を”ほろう”と言っています。
養殖カゴに入っていた稚貝が黄色いカゴに貯まっていきます。

”ほろった”違いを選別機にかけて小さいものやごみを振るい落とします。
私はもっぱらこの作業担当です。
この作業ばかりやっているわけではなくフォークリフトでパレットに積まれた養殖カゴを移動させたり船に積み込む養殖カゴを岸壁に並べたりと選別後に出たホタテ残渣(ざんさ:ゴミ)を軽トラで指定場所まで捨てに行ったりと忙しいです。

この作業で扱う稚貝はこのくらいのサイズです。
まだ生後半年程度といったところです。

前出のホタテ養殖カゴ(パールネット)は畳むとこのくらいのものになります。
沖から引き揚げて来た汚れたカゴも専用の機械で洗うとここまできれいになります。
カゴには海中でいろいろな付着物(生物)が着きますがカゴが付着物で覆われるとやはりホタテの成育に悪影響が出てしまうので沖から引き揚げた養殖カゴは毎回綺麗にに洗浄します。

選別したホタテの稚貝をおおよその枚数を数えて手作業で新しいカゴに戻します。
いちいち手に取って枚数を数えている暇はないので経験がものをいいますね
今回はだいたい1段に20枚程度を入れる設定。
多すぎても少なすぎてもいけません。
一日でこの養殖カゴ(10段分)を1300個ほど作らないといけません。
一日の大部分の作業はこの行程が占めます。
ほぼ座りっぱなしの単純作業の連続なので作業をする人たち同士で世間話などをしながら進めています。
ある程度の量が出来上がったら再び漁船で沖合の養殖施設(数キロの長さがあるロープ:のし)に吊り下げて1工程完了。
この行程を一日で2,3工程繰り返してその日の作業は終了です。
陽が落ちるのが早い時期なので岩壁での作業は午後2時~3時には終えないといけません。
この作業期間は朝は早いけど作業終了時間も早いので帰宅後、お風呂に入って潮や汗を流してもまだ寝るまでの間自由になる時間があるのでいいです。
その割にブログ更新は怠っていたのはなんでだろう?なんでだろう~♪
この稚貝分散作業は例年だと10日ほどあれば完了するのですが今年は天候不順で2,3日の労働で1日時化(しけ)休みといったサイクルでしたので想定以上に日数がかかってしまいました。
この時期は各漁港ごとに設定した月2日の浜休み(沖止め)も適用除外期間になるので連続10日無休労働なんてことになるよりは休みが細々挟まるのはマシなのですが・・・
この時期は各漁港ごとに設定した月2日の浜休み(沖止め)も適用除外期間になるので連続10日無休労働なんてことになるよりは休みが細々挟まるのはマシなのですが・・・
さて今回の稚貝分散作業で沖に戻したホタテの稚貝は春(2~4月)の耳吊り作業時にまた沖から引き揚げてるまで海中でプランクトンを食べながら成長するのですが近年の陸奥湾の海水温上昇で成育不良や”大量へい死”も懸念されるので予断を許しません。
福島の処理水海洋放出以降続く中国の海産物禁輸措置により一時はホタテ養殖も打撃を受けましたがその後の中国にだけに依存しない輸出先の多角化がようやく功を奏しホタテの取引価格が上昇していると新聞記事にありましたので来春以降の我々の日当の上昇にも期待したいです。
さて稚貝分散作業期間中の10月25日
話題になっていた彗星を自宅2階の窓からiPhone(13mini)を使って撮れるかどうか挑戦してみました。
-5b48a.jpg)
星空撮影アプリを使っての高感度撮影です。
すぐ目の前に街灯があるので撮影条件は最悪ですが手抜き撮影なので悪しからず。
福島の処理水海洋放出以降続く中国の海産物禁輸措置により一時はホタテ養殖も打撃を受けましたがその後の中国にだけに依存しない輸出先の多角化がようやく功を奏しホタテの取引価格が上昇していると新聞記事にありましたので来春以降の我々の日当の上昇にも期待したいです。
さて稚貝分散作業期間中の10月25日
話題になっていた彗星を自宅2階の窓からiPhone(13mini)を使って撮れるかどうか挑戦してみました。
-5b48a.jpg)
星空撮影アプリを使っての高感度撮影です。
すぐ目の前に街灯があるので撮影条件は最悪ですが手抜き撮影なので悪しからず。
それでも画像中央に尾を引く彗星が小さく写っているのが見えますか?

トリミング拡大しましたが心がきれいに人には見えるはずです
![[わーい(嬉しい顔)]](https://blog.seesaa.jp/images_e/140.gif)
この記事へのコメント
KINYAN
来春賃金が上がると報われますね(^o^)
八犬伝
寒いのでしょうね、きっと。
mayu
SWEET
ホタテ養殖のお仕事、お疲れ様です
ホタテ、大事に美味しく食べようと思います
いっぷく
an-kazu
見事に撮影できていますね〜
Azumino_Kaku
中国の恣意的な政策の変更には振り回されますね。
A)海産物禁輸にしても、B)観光客の査証免除の停止にしても。
B)は、わたくし、身をもって今年の8月・9月に羽田と上海でしんどい思いをした(自分の無知が原因ですが・・)ので、どうにかならんのかなと。
EUの人は査証免除と聞いたので。何で日本だけ悪者にするんかいなと。
yamatonosuke
ホタテ養殖のやり方とても勉強になりました。
自由になる時間はお酒を飲みたくなるに違いない(笑)
心がきれいなので彗星っぽいの見えました!
青い森のヨッチン
お手伝い程度の感覚なので日給とかあまり気にかけていなかったのですが昨年よりもかなり多くいただきました。
青森でもコンビニでも自給1000円とか見かけるようになってきたので労働力確保の観点からも妥当なのかなぁ(一次産業は厳しいと思います)
青い森のヨッチン
岸壁に来ると寒いなぁ~と思うけど作業が始めると汗だくになりました。
1日3回着替えです。
青い森のヨッチン
一時はこの作業も前倒しで行われる年もありましたがあまり早くにこの作業をすると海中で養殖カゴに付着物が増えるというので海水温がさらに下がるこの時期に実施するようになりました。
青い森のヨッチン
彗星、見えたようですね~
青森県産ホタテの一層の消費拡大にご協力ください
青い森のヨッチン
これでも機械化が近年進んできました。
最近は”ほろう”作業を楽にするための養殖カゴも開発されています。(海中から引き揚げる際船上である程度ホタテ稚貝が籠から落ちるような仕組みです※海中では逃げ出さないようになっています)
青い森のヨッチン
最近高校生がスマホで撮影したという綺麗な彗星の星景写真がUPされていましたが最新型のiPhoneとかだともっときれいに撮影できたのかなぁと思っています。
青い森のヨッチン
青森県産のホタテは中国市場が活性化する以前にEUにも輸出していたのですが現地から加工場を視察にきたら衛生面で問題ありと禁輸措置を取られちゃったことがありました。
青い森のヨッチン
それが意外と海水の方が外気より暖かいのですよ
冷え込む朝はポンプアップした海水がお湯のように感じることもありました。
温暖化による海水温の上昇もあるのかなぁ?
Boss365
早朝からホタテ稚貝の分散作業ですが、寒い中での手作業あり、お疲れ様です。生後半年のホタテ稚貝ですが、可愛いサイズですね。また、大きく育てる為には大変重要な作業と感じます。農業だと間引き?剪定作業に似ている感じです!?(=^・ェ・^=)
芝浦鉄親父
良かった!
tarou
有難うございました。
よしあきギャラリーさんとは、
重なるところはいろいろ有ります。
良く、気が付かれましたね(^^)v
ホタテの養殖、手が掛かるんですね
今日も寿司ネタで、美味しく頂き
ました。感謝です。
彗星の写真、拡大して見えました。
SORI
大変な作業ですね。おかげで美味しいホタテが食べられるわけですね。
ぼんぼちぼちぼち
幼貝、全員元気に大きく育ってほしいでやすね!
kou
生のホタテが大好きなので時々買って食べてますが、本当にご苦労されてる様子が分かります。
ヨッシーパパ
旨かったです。
横 濱男
ご苦労様です。
彗星が綺麗に撮れてますね。
我が家では撮れなっかったです。
歳三君
いつかロボットがやり始めたりするのでしょうか?
もーもー
ホタテも不漁 と 聞きます
ガンバレーー と言いたいです お疲れ様です
ぽちの輔
こういう手間をかけておいしいホタテができるのですね^^
青い森のヨッチン
そうですね農業の間引きに似ていますね
この作業で選別機からふるい落とされた小さい稚貝は海に戻せず残渣(ざんさ)捨て場に捨てちゃうのですが海に戻せば自然貝として大きくなるかもしれないのですが・・
残渣を海に投棄すると海保に捕まっちゃいます。
青い森のヨッチン
以前からきっと心のきれいな方だと私は確信していましたよ~
青い森のヨッチン
流石に自分はもう見飽きたのか回転ずしのレーンで流れてきても手に取ることはないですね~でもほかの人にはたくさん食べてもらいたいです(見飽きるほどに)
青い森のヨッチン
養殖作業もだいぶ機械化が進んでいますがどうしても人海戦術に頼らざるを得ない作業もあって大変です。
ここ数年は人手の確保が大変
青い森のヨッチン
近年、陸奥湾内でも海水温の上昇が続いていて養殖作業も自然相手のギャンブルに近くなっています
青い森のヨッチン
本当に一次産業の人手不足は厄介ですよね
サービス業のように年間通じてとか、好きな時間でも、学生さんでもOKってことにはならないので季節労働が可能な年配者ばかりが頼りになっちゃいます。
青い森のヨッチン
東北フェアなら三陸産か陸奥湾産ホタテですね!
お買い上げありがとうございます。
青い森のヨッチン
彗星の写真を撮った日はもう時9黄的には遅いと言われていましたがなんとか間に合った感じです。
なかなか天候に恵まれずに数日にわたって待機状態が続いていて焦っていました。
青い森のヨッチン
今のところ秋の稚貝分散作業はロボット化は難しいと感じますが春のホタテの耳吊り作業には文字通り”ロボット”と呼ばれる機械が導入され出しました。
大きな足踏み式ミシンのようなものですが2つの作業工程を1つに集約できます(お値段もミニバンの上級グレード並みです)
青い森のヨッチン
ホタテはある一定の水温で死んでしまうということが分かっていて夏場の海水温が高い時期は海水温にあわせて海中のホタテの養殖カゴの水深を深くして冷水域育てます。
青い森のヨッチン
農作物と一緒で手間をかければかけるほど高品質なものが得られると良いのですが自然相手なので農業と同じくギャンブルですね
他の産地が不良で自分たちは豊漁とかだと収入は跳ね上がるのですが・・・
yokomi
中国ではなく、EUから衛生面で問題有りとされたのは大変でしたね(>_<) 中国なら恣意的な禁輸措置と思えるのですが(^_^;) 今魚市場や加工場でも床面を出来るだけ濡らさないで衛生状況を維持しようと動いています。中国は再び日本から仕入れて加工し米国へ輸出しているようですが、中国以外の販路を更に広げたいですね。