模型のタミヤがやってきたPart2

七戸町の町立鷹山宇一記念美術館で開催中の特別展「模型のタミヤがやって来た2」を見に行ってきました。

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今回の展示会はタイトルにもある通り”2”ということで前回は2016年に開催され私も見学しました。
3年ぶりに開催された今年の目玉展示は伝説のF1カーあの6輪のタイレルP34です。
これが東北初の実車展示となるそうです。


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会場は国道4号線道の駅しちのへに隣接する美術館です。
美術館でプラモデル展?とはちょっと異色な企画展といってもいいのかなぁ?
国内有数のプラモデルメーカーのタミヤ模型のつくる精密なキットは綺麗に組み立てて塗装して完成させると美術工芸品といってもよいレベルということなんでしょうか?
会期は夏休み期間に合わせているようですが青森の子供たちはもう夏休みは終わっているので今日の様な平日の昼間は大人中心の来館者でゆっくり展示を鑑賞できそうです。

美術館の開館25周年記念の特別展として開催されているようです。


入場して最初に飛び込んでくるのはいきなりタイレルP34の実車です。

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F1史上、いやモータースポーツ史上でも例を見ない6輪という異形のマシンです。
このマシンがF1レースに参戦していたのは1976年(第4戦)~1977年(最終戦)の間のこと。
展示車は1976年のカラーリングです。
ちょうど私が小学校の低学年のころです。
このスタイルでほぼ2シーズンを戦ったというのは意外ですが戦歴を調べてみると参戦直後から結構よい成績を残していてスウェーデンGPでは優勝までしています。
参戦2年目はシーズンを通してかなり苦戦を強いられたようですがこんな形状でも結構戦闘力は高かったようです。
このころはコンストラクターズ名のTyrrellをタイレルと呼んでいましたが今ではティレルと表記するのが一般的です。
ティレルはホンダやヤマハがエンジン供給していてティレル・ホンダ時代は中嶋悟もドライブしました。
残念ながら現在ではもうその名を見ることはできません。


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そのそもこの独特な形状はマシンの前面投影面積(マシン正面からみたシルエット)において前輪タイヤを小径化してフロントウイングに隠れるようにして空気抵抗を抑えるためのもの。
前輪タイヤが小さくなると設置面積が小さくなったりブレーキの効きが弱くなったりするのでタイヤを4輪にしたようです。
ただし設計時の目論見の前面投影面積の減少や最高速度の向上といった点ではそれほど効果がなかったようですがブレーキ性能がタイヤが増えた分向上、ハンドリングもよくなってコーナーリング時の速度が上がったようです。(初年度のモナコGPで2,3位フィニッシュ)



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子供のころから見ていた伝説のマシンの実物が目の前にあるという感動。
でもちょっとイメージよりもかなり小ぶりな印象です。


  • 全長 4,318 mm

  • 全高 990 mm





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やはり前輪が4輪というスタイルはインパクトが大きいですね

私が子供のころは子供向けの雑誌で紹介されたり今でいう食玩の玩具になったりそれこそタミヤからプラモデルが発売されたりとけっこう馴染みのあるマシンで子供にとっては強烈なインパクトが残るある意味”時代のアイコン”といってもよいものです。

この時間帯なので館内はリタイヤされた方々が多く来館されていました。
私の上の世代はモータースポーツが全盛のころに青春を過ごしていた方々なので思い入れがありそうでうす。


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この展示車はタミヤが所有するもので普段は静岡のタミヤ本社に展示しているそうです。
この展示車はP-34/3-2というシャーシ番号ですが驚いたことに日本ではもう1台P34が存在して河口湖自動車博物館で見ることができるようです。



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当時のマシンはマニュアルシフト。
現在のF1コックプットとは全くの別物です。
シンプルでドライバーの技量が大きく影響していました。

そもそも今のF1のハンドルは丸くないのです。


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前輪は本当に小さくて遊園地で乗れるゴーカートの後輪タイヤくらいの大きさです。
F1のタイヤ競争が始まるとこのような特注タイヤと標準サイズのタイヤの開発速度の差が生じてしまいP34は前後でタイヤの性能差に苦しみ後半は苦戦を余儀なくされてしまいました。
ちなみに前輪は4輪とも操舵します。


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エンジンは有名なフォード・コスワースのDFVエンジン。
V8 90度バンクの排気量3000㏄。


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ボディ後半のカウルがないデザインなのでメカニカル部分がよく見えます。
エンジンもギアボックスも丸見え
空気抵抗よりもレース中のピット作業の利便性を考えていたのか?


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タミヤ展といいながらタイレルの写真しかないのはほかの展示が撮影NGで唯一このタイレルの実車だけが撮影OKだったためです。

他の展示はMMシリーズのジオラマ展示やキット完成車の展示等でした。
全か開催時よりも入館料が150円アップしたのはタイレル展示の分かなぁ?
通常大人1000円の入館料ですが途中のコンビニで前売り券800円で買って見学しました。
まぁ800円なら妥当な金額かなぁ、本来の1000円ならコスパ悪いと思います。
でも田舎の青森でタイレルが見られるのなら・・・


















▲現在でもタミヤの製品ラインナップにP34はスケールキット、RCと存在しています。
会場でもキット販売されていました。

こうした展示会ではタミヤグッズの販売もあります。
会場限定のキットやイベント限定キットも数多く売られていました。
変わったところでは発売間近(今秋発売予定)のスケールキット 1/48 ロッキードP-38 F/G ライトニングのテストショット(試作部品)で構成された白箱キットが会場限定で発売されていました。
私は航空機の1/48スケールは集めていないのでスルーしましたが試作部品で製作するのと正式発売になった部品で製作するのとどのくらい差異があるのか興味が湧きました(でも買わない)

物販コーナーでは定番のアパレル商品であるタミヤTシャツやエプロンの販売もありました。


今回私が記念に買い求めたのはこれ!


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Tシャツではありません。
タミTボックスに入っているのは・・・


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なんとラムネでした。
タミヤのツインスターロゴ入り。
他にもクッキーのようなものもありました。


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こちらのMMシリーズのクリアファイルも

最後に前回も買ったタミヤ展のポスターを1枚購入して会場を後にしました。
ポスターの価格100円は田宮俊作会長が代表をつとめる公益社団法人タミヤ奨学会に寄付されます。(もっと買えばよかったなぁ)

がん検診

今日は、というか今朝は町の総合検診がありました。
私は持病の通院で特定検診の項目は普段から検査しているのでパスして代わりに"がん検診"を今年から受けることにしました。
がん検診は肝臓がん以外の4項目(大腸がん、胃がん、肺がん、甲状腺がん)を受診。
町の助成もあって1項目200円という破格値で受診できました(4項目で800円)
昨年に肝臓の精密検査をした際に腫瘍マーカーの数値が少し高いといわれて”即がん宣告”かと浮足立ちましたが「すぐどうこうというものではなさそう」とのことで町のがん検診まで先延ばしにしていたのです。(結局腫瘍マーカーは正常値内に今は収まっている模様、お医者さんも何も言わなくなりました)

日本一の早起き県民である青森県、検診の整理券配布の午前6時前から並んでいます。
知り合いは朝の3時半とかに並んでも1番ではなかったとこぼしていました。

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呑気な自分は5時45分ころに会場入りして整理券の番号は26番でした。
本当は4時半には起きていたのでもっと早く来られたのですが・・
amazonのタイムセールで狙っていた中華製のドラレコが朝の3時から3,800円引きで販売されていたので眠い目をこすりながらポチリ、そのまま寝不足気味で検診会場へ

数回に分散して行われている町の総合検診は今日が2日目でしたが思ったほど混んでいません。
7時から検診の受付が始まり整理券番号順に名前が呼ばれます。
その後は各自の受診項目によって検査の進捗具合は変わるので整理券番号の速い人が必ずしも早くお終わるとも限らないようです。
甲状腺がんは血液検査
大腸がんは事前に渡された検便セット?を提出
肺がんはレントゲン車
胃がんはバリウム検査  でした。

私の場合、8時過ぎには最後のバリウム検査が終わって終了。
まさに早朝検診といってもよいでしょう。

なんで青森の人は朝から精力的なんだろう?
以前、町内会の祭りの飾りつけの集合時間が朝の4時半という年もありました。
流石に今は朝の6時になりましたが・・・

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検診の参加賞は町指定の燃えるゴミ袋(数枚)でした。

検査結果は1か月後だそうです。
要再検査となると胃カメラ、大腸内視鏡が待っていますがこれは何とか回避したいなぁ~

悪魔のおにぎり考案者の本「南極ではたらく かあちゃん、調理隊員になる」著 渡貫淳子


あの”悪魔のおにぎり”の考案者で南極観測隊(越冬隊)の調理担当だった渡貫淳子さんの本を町民図書館で見つけて借りて読みました。

南極ではたらく:かあちゃん、調理隊員になる

南極ではたらく:かあちゃん、調理隊員になる



  • 作者: 渡貫 淳子

  • 出版社/メーカー: 平凡社

  • 発売日: 2019/01/24

  • メディア: 単行本(ソフトカバー)







こうした”南極”ものを読むのが大好きな自分です。


渡貫さんのことは「世界一受けたい授業」というTV番組のなかで講師として登場された放送回を偶然見て知りました。
南極観測隊員にも女性隊員がいるのは以前から知っていたので特段”女性”隊員ということには驚きはなかったのですが番組中であの伝説の”悪魔のおにぎり”を実演調理されているのを見てものすごく興味が湧きました。
レシピは食品ロスを出さないという基地での調理の中で残り物の食材を使いまわして活用するというなかで生れた料理だけあって我が家に常備している食材でも作れそうでした。
ご飯に天かすと天つゆ(めんつゆ)、あおさのりなどを混ぜておにぎりにしたものが”悪魔のおにぎり”です。
隊員の夜食用にと考案されたもので”一度食べたら止まらない美味しさ”ということで”悪魔のようなおにぎり”と隊員が名付けたそうです。
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一度自分でも作ってみたいと思っていたらLAWSONで商品化されあっという間におにぎり部門の売り上げNo.1となってしました。
パッケージはちょっと恐ろしい感じです”激辛”と勘違いしている人もいるかと思いますが混ぜご飯おにぎりと思っていただければ間違いないです。
なんといっても価格が手ごろで塩結びと変わらない価格設定。
少しづつ改良が加えられて現在でも販売されているのですが最初期バージョンのものが一番美味しかったような気がします。
それでも棚に並んでいるとついつい買ってしまうほど自分の中ではもはや定番おにぎりとなりました。


渡貫さんの本の中ではこのレシピ誕生の話はさらっとしか触れられていません。
子供がいる主婦が南極観測隊の調理係になって帰国後”悪魔のおにぎり”でひと山当てる(表現が下世話ですが)というシンデレラストーリーっぽく見がちですが本書の内容は南極料理のレシピも少しは記載がありますが一人の女性南極隊員のひと冬の奮闘記で読みごたえがありました。
当時の日記をベースに書かれたそうですが読みやすい文章であっという間に読破してしまいました。
この本の中で渡貫さんが同じ青森県の八戸市出身ということも知りました。
これは凱旋講演会とかがあればぜひ聞きに行ってみたいです。


悪魔のおにぎりと南極流リメイク料理

悪魔のおにぎりと南極流リメイク料理



  • 作者: 渡貫淳子

  • 出版社/メーカー: マガジンハウス

  • 発売日: 2019/02/14

  • メディア: 単行本(ソフトカバー)





悪魔のおにぎりについてはこちらの書籍の方が詳しく書かれているかも

昨今問題になっている食品ロスですがほぼ1年間無補給で耐え凌ぐ究極の実践現場である南極観測隊基地でのリメイク料理はこれからも注目が集まりそうですね。

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▲八戸港で一般見学中の南極観測船(砕氷船)しらせ(3代目)
観測隊員は日本から乗船するわけでは無く寄港地のオーストラリアの港まで航空機の乗り継いで乗船するそうです。食材は日本から積み込む分とオーストラリアの現地で調圧したもののみで越冬観測中の食材をまかなわなければなりません(無補給)

本書の中で在庫がなくなりもう食卓に出せなくなった食材のことは隊員には伝えないという一節がありました。